こんにちわ。
けいです。
これまで日本における預金金利の低さや、外貨を利用して海外の高金利を活用するといった事を話してきました。
今日は金利が高ければ高い方がいいのかを考えてみたいと思います。
国際関係から見た金利
まず金利が上がっていく理由を考えてみましょう。
金利が動く要因として、景気や物価、為替などによる資金の需要があることは説明してきました。
また経済を守るため適切に金利のコントロールをする必要があることもご理解いただけたかと思います。
今日はもうひとつ高い視座に立って国際関係の観点から考えてみましょう。
日本は借金が多いという話は聞いたことがあるかと思いますが、そこには国内の債券のみならず外貨で借りているお金も存在しています。
日本に限らず、どの国も海外からの資金を集めることが経済においては非常に大切な事です。
国内のみならず海外からの資金流入があることによって国が使えるお金が増えていくという事ですね。
逆に国の資金が海外へ流出すると国は貧乏になっていってしまいます。
この外貨マネーを獲得するためにも金利は非常に大切な要素となるのです。
皆さんがお金を預けるときに金利の高い金融機関を選びたくなるのと同じように、海外からの資金が入ってくる際も金利は一つの指標となってきます。
それでは国同士の関係でも金利は高い方が外貨マネーは入りやすいのでしょうか?
逆に考えると金利が低ければ外貨マネーは入ってこないのでしょうか?
日本は金利が低いから外貨マネーは入らない?
まずは日本の情勢から考えてみましょう。
日本は金利が低いから海外からの資金は入ってこないのかと言うと、そういう事でもありません。
先述のように日本には海外からの借り入れもあるため、言葉を変えると外国が低い金利で日本にお金を貸してくれているという事になります。
なぜ金利が低いのに海外の資金が入ってくるのでしょうか。
皆さんは『有事の円買い』といった言葉を聞いたことがありますか?
例えば世界で何か紛争が起きた、災害が発生した、リーマンショックのような経済問題が生まれた場合など、いわゆる有事が起きた際に日本円が買われやすいといった傾向があります。
日本円は安全資産と捉えられているため、何かが起きても円に逃がしておけば大丈夫だと思われやすかったという事ですね。
(個人的にはいつまでそのような言葉に頼っていいかと思う節もありますが……)
少なくとも『有事の円買い』おいった言葉が生まれる程には円が信用されているという事になります。
信用があるから金利が低くてもお金が入ってくるという事ですね。
金利が高い国はどうなのか
それでは、金利が高い国はなぜ高くする必要があるのかを考えてみましょう。
金利が高ければ借りたお金に対してよりたくさんの利子を払わなくてはいけなくなります。
にも関わらず高い金利を付けているのは、その国の信用が低いため金利を高くしないとお金が入ってこないという事です。
先進国の4%前後も日本から見れば高い水準にありますが、世界を見渡すと更に高い数字を付けている国がたくさん存在しています。
有名どころでブラジルレアルやトルコリラなどを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
2025年5月時点でレアルは14%程、リラに至っては40%をも超える金利が設定されています。
例えばトルコリラで毎年40%の利息を受け取り続けた場合、100万円の投資を行うのであれば毎年40万円ずつ増え、3年後には元金が回収できるといった計算になります。
ですがトルコにお金を預けると考えた場合、心理的に安心できるでしょうか?
アメリカやオーストラリアでお金を預けることに比べて不安は大きく感じるのではないかと思います。
実際にリラの価値を円に換算すると20年近くかけて96%も下がっているのです。
いくら金利が高くとも通貨価値が失われ続けたら元も子もないですね。
このようなリスクが残ってしまうとお金が入ってきにくくなるため、それを埋めるために金利を非常に高く設定しているという事ですね。
まとめ
このように、金利が高くなるには相応の理由が存在しています。
金利といった高いリターンを求めるのであれば、それに応じた高いリスクを許容する必要が生まれるのです。
逆に安定した国に投資をするのであれば金利はそれなりに低くなるので、ここでもリスクとリターンの関係が影響してきますね。
見かけの金利のみにとらわれず、リスクの許容度を考えながらしっかりと資産形成を行っていきましょう。
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